正式な邦題は「ぼくのエリ 200歳の少女」だけど、この余計な言葉と、映倫の野郎がとある重要なシーンにモザイク入れちまったせいで台無しだ~!
しかし、それを置いても、実に良い映画でした。
これでもかってくらいあるおなじみの吸血鬼ものなんだけど。
ありふれた題材だけに、作り方の巧さが際立つ傑作でした。
エリが吸血鬼になった経緯とか、父親との関係とか、本来なら物語に必要である筈のものが見事にカットされてて、一切余分なものが無いのです。
それでいて「解る」。これは素晴らしい!
例えば、オスカー少年の両親は離婚してるんだけど、その理由すら説明が無くても「解り」ってしまう。この事情が解る必要などあるのかしら?と思ったのだけど、実はそれもまた必然だったりする訳で。
いやぁ、巧い監督だな~。主役の子役2人の演技(特に表情)も実に良い。
吸血鬼エリとオスカーの関係は、私の大好きなシチュエーションなので、凄く好みな映画でした。上映終るまでに観に行けて良かった~。
切なく美しい白い世界、程良い残虐さ。
雪の地方を舞台にした静かな世界に、血とグロさのバランスが丁度良かった。
ハリウッドがリメイク映画を名乗り出てるようだけど、きっとスプラッタなバイオレンス映画になるんだろうよ(苦笑)
実際原作はそのような展開らしい。それをこのような映画に仕上げるとは…、うーん、見事!
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