復讐編クリア。
これは良い…!凄く好き…!
英雄編のテーマは一貫して「正義とは何ぞや」でしたが、復讐編のテーマはまさに「復讐とは何ぞや」です。
形の無いものの答えは曖昧で、各々の心の数だけ存在するけれど。
「村正」で語られる正義とは?も復讐とは?の定義は、私が抱いている解釈にとても近しいので凄く惹かれます。「村正」は哲学的エロゲだなー。
英雄編のヒロイン・綾音一条が熱血だったのに対して、復讐編のヒロイン・大鳥香奈枝は設定が少し複雑で、意外性がとても面白いです。
実は最初ウザくて好きでなかった香奈枝嬢でしたが、もの凄く好きになった。従者のさよ婆さんには嫌悪感まであったのに…さよまで好きになれた。婆さん、あんたカッコ良過ぎますよ~っ!
英雄編でも思ったけど、誰も彼も、みんなキャラが立ってる。使い方に無駄が無いです。進めて行けば行く程にキャラが重要性を増して来る。
これからプレイ予定の方は、先に英雄編(一条END)をやってから復讐編(香奈枝END)の順をオススメします。多分その方が復讐編がより引き立つ。(と思う)
英雄編より復讐編の方がゲーム要素(選択回数とか、超簡易選択枝ダンジョンとか)が多いので、その点からも復讐編を後にした方が楽しみ易いです。
ちなみに英雄編と復讐編の分岐は(ネタバレにつき反転)
【第三編:サーキットピット内での混乱で、香奈枝を選択=英雄編へ。一条を選択=復讐編へ。】
英雄編のラストは感慨深かったですが、復讐編のラストはそれ以上に、ちょっとホロリとしてしまった…。
(別にフランダースの犬のような泣けるラストって訳じゃないですヨ(笑))
私が何故「刃鳴散らす」が好きなのかと言うと。寡黙だからです。何も言い訳しないのが良いのです。
ストレンヂアもそうだけど、語りあう必要はまったくない。
「刃鳴~」でも主人公の赤音が何も語らない。言い訳して自分を美化するよりも誤解をしたままで終らせる。そこが実に見事でした。これぞ武士の本懐。
香奈枝も赤音と同じ部分を持っていて、そこが泣けるのです。凄く好きです、このラスト。
赤音さんも必要ない事は無駄に人の5倍は喋る人だから、そんなとこも香奈枝は良く似てる(笑)
一応エロゲなので、思い出したようにお約束でエロシーンは出て来るのですが。
テキスト、ちっともエロくないですよ(笑)
淡白だし表現硬いしストイック。<レベル的には足許にも及ばないけど、自分の短所見てる気分になった(苦笑)
男ユーザー的にはこんな硬派エロゲはどうなんだろう?(笑)
ギャグは寒いわ、エロはヤラしくないわ、長いわ、くどいわ、やたら漢字は多いわ…(笑)
それでも面白いですよ、「村正」は。